噛まれると痛いので、つい何らかのリアクションをしてしまったり、
怒ってしまったり(しつけのためと思って「ダメ!」ということも含む)することがあると思います。
ただ、これは、「反応してもらえる」と思ったり、「怒られたことで、ますます興奮してしまう(向かってくるなど)」ということも多く、逆効果になってしまうことがあります。
「噛む」という行動は、繰り返すほどエスカレートしやすいので、出来るだけ減らすのがポイントとなります。
「飼い主様側の動作に反応して噛む」という一連の行動を減らすために、「噛んだら対処する」のではなく「なるべく噛む状況を作らないようにする」ということを心がけていただきたいと思います。
具体的には、飼い主様のポケットにおやつやフードの一部を入れておいてもらい、
ワンちゃんが噛む動作をするより先にワンちゃんを呼び寄せ、おやつを少しずつあげながら動作を完了させます(おやつの回数がどうしても多くなるので、フードの一部を使うのがおすすめです)。
もしも噛んでしまったら、叱ったり、なだめたりせず、無言でケージに入れ、少し時間が経ってから出します(数分で大丈夫です)。
リセットの意味でオスワリをさせ、その後は通常通り接して構いません。
(怪我の恐れがある場合は、ケージに入れる際に革手袋を使用するか、ワンちゃんを残し部屋を出て行ってください。
このとき、部屋を出る前に、周りに危険なものがないかご確認をお願いします)
これを繰り返すことで、噛むと反応してもらえなくなることを覚えます。
絨毯など物を噛んでしまうことに関しても、
①噛んでしまう機会を減らすこと→噛む前に呼んでおやつを与えるなど
(やめるように教えるよりも、そもそもやらない状況を作る方がずっとスムーズに改善します)
②噛んでしまったときは極力反応しないこと
がポイントとなります。
ワンちゃんの行動は改善に時間がかかることも多いので、焦らずゆっくり取り組んでいただければと思います。